法人税に関する FAQ

Q:インターネットを使用した取引で、消費税法上注意すべき点はありますか?

昨今の経済活動はグローバル化・ボーダレス化が進んでいます。そうしますと、従前の枠組みでは整理しきれない、インターネットを使用した取引事例が数多くみられるようになりました。

インターネットを通じたソフトウエアの取引

A社はソフトウエアを販売している内国法人です。ソフトウエアの購入はインターネットを通じてどこの国からでも購入できるシステムになっており、顧客はアメリカにあるB社のサーバーからソフトウエアをダウンロードして購入し、B社を通して代金を支払います。B社はA社に対して代金を決済するとともに手数料を請求しています。

ソフトウエアは、消費税法からみると著作権等に準ずるものとして扱われます。著作権等の譲渡又は貸付けの内外判定は、著作権等の譲渡又は貸付けを行う者の住所地で判定しますので、ソフトウエアの譲渡に係る内外判定もこれに従うことになります。アメリカのB社はソフトウエアの譲渡の仲介を行っているだけですので、実際にソフトウエアの譲渡を行っているのはA社ということとなり、国内に住所地があるA社の行うソフトウエアの販売は国内取引に分類されます。この国内取引のうち、非居住者に対するものは輸出取引となり、国内の顧客に対するものは5%課税取引となります。

コンピューターにアクセスして行う情報処理

内国法人C社はアメリカのD社が処理する情報処理システムを利用して顧客に情報を提供して対価を受け取っています。顧客はC社が開示した管理情報を基にD社のコンピューターにアクセスして情報を入手します。C社はアクセス回数により顧客に代金を請求し、C社からはD社に利用料を払っています。

上記の取引は、C社の役務の提供が1.情報の提供に該当するのか2.その他の役務の提供に該当するのかによって、内外判定の判定場所が異なります。

1.情報の提供に該当する
情報を行う者の情報の提供に係る事務所等の所在地よって内外判定をします。

C社がD社の保有する情報を開示する権限を有し、情報を顧客に提供している場合 D社がC社に情報を提供する取引 国外取引
(D社の所在地で判定)
C社が顧客に情報を提供する取引 国内取引
(C社の所在地で判定)
D社が行う情報の提供をC社が仲介している場合 D社が顧客に情報を提供する取引 国外取引
(D社の所在地で判定)
C社の行う仲介役務提供取引 国内取引
(C社の所在地で判定)

 

2.その他の役務の提供に該当する
役務の提供場所により内外判定をします。国内と国外にまたがる役務の提供に係る内外判定は、役務の提供者の役務の提供に係る事務所等の所在地により内外判定をします。

顧客が入力する情報を加工して提供する場合
(情報の提供ではなく、その他の役務の提供になる)
C社が行う役務の提供 国内取引
(C社の所在地で判定)
D社が行う役務の提供 国外取引
(D社の所在地で判定)

これらの他にもネット配信ビジネス、コンテンツサービスビジネスなど、数多くのインターネット取引があります。これらの取引は、国内のみ又は国外のみを対象としたものである場合を除き、「国内及び国内以外の地域にわたって行われる役務の提供その他の役務の提供が行われた場所が明らかでないもの」に該当すると考えられ、その内外判定は役務の提供を行う者の役務の提供に係る事務所等の所在地で行います。インターネット取引は、現地法人や窓口を持たないサービスもあることから、「役務の提供に係る事務所等」はサーバーの所在地で行われることが多いようでした。しかし、現在では、サーバーの所在地ではなく、サービスの提供を受ける者の所在地で内外判定をして消費税を課税する方針への変更が検討されています。これは、OECD(経済協力開発機構)が1998年に発案したもので、サービスを受ける側で課税する「消費地課税」主義といいます。

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